磨崖造像は中国後漢時代に作られ、今から2千年間近く前の事である。全体の造像は崖の天然の形に沿り彫られたのである。現状は造像が110箇あり、画面の東西の長さは17メートル、高さは8メートルで、仏教、道教、菩薩、力士と供養人などの人物の造形が揃っている。釈尊の本生譚や仏伝譚との物語が多く反映されている。歴史家はこの造像を「九州第一の崖仏」と称している。彫刻の年代は敦煌石窟より300年間も古く、1988年に国家級文物保護機構に指定された。

竜洞庵は高い山を背にし、後ろは北で南に向き、蒼い松柏の木に隠れている。北斉武平時代に建てられ、今から1400年間前である。唐時代に竜興寺で、明時代に竜洞庵と改名された。中には釈迦とその弟子の迦葉、阿儺、観世音菩薩が安置されている。庭には古い柏、糯米茶の木（学名フリンジ）などの名木があり、樹齢は千年間を超えている。また古い井の「甘露泉」があり、その水は清冽で甘くて、有名である。

中国東漢時代に作られ、立体的な円の彫刻で、一個の花崗岩の巨石の天然形に沿り彫られたのである。長さが480センチ、背幅が350センチ、高さが260センチである。象の前胸の左側には「象奴」という平面の浮彫りがあり、頭に椎髻を束ね、右手に鉤を持ち、両足に鎖を結び、漢時代の象戯の場面を表している。足元には仰弁の蓮の花が彫られ、生き生きとして、「中華第一の象」と言われてる。

竜洞はもとは海蝕洞で、海水に長年洗われ、それに後人が少し彫刻でできたのである。穴口はほぼ正方形で、一辺の長さが90センチ、穴の深さが330センチである。竜洞内外の石壁に宋、元、明、清の各時代の石刻題勒24則が刻まれ、大字が3尺近く、小字は寸余り、篆、隷、草、行書体がそろっている。特に龍洞の真西と真東にある二つの題刻が有名である。其々は王同様の篆書体の題刻と林廷玉様の抹字碑である。

中国春秋時代には、孔子様はこの高い山に登り東海を遠望した事により、人々は彼を記念するためにこの山を孔望山を呼んだという事である。この山には儒教の創始者の孔夫子が訪れた足跡もあるし、仏教が中国で最初の石窟もあるし、その石窟には釈迦の涅槃の荘厳な場面が刻まれ、更に道教の西王母様が上から衆生を見下ろしている像もある。

石象とは南北方向に向かいあい、周囲は見渡す限りの山原である。地面に突き出た岩を利用し、漢時代の円彫の方法で彫られたものである。イキガエルは長さが約2メートル、幅が約1メートルで、全身に魚のうろこのような浅い彫りの模様がある。腹が丸く、四肢が平で支え、非常に大げさな形をしている。それは中国後漢時代の遺存で、今から2000年間前の歴史である。

石の形は巨大な硯のようで、「硯石」とも呼ばれ、天然の大きな石に彫られたものである。東西の長さが320センチ、幅が200センチ、厚さが70～120センチである。石の底には3つの小さい石に支えられ、正面の東側には盤形の凹刻が1つあり、周囲には8つのコップ形の凹刻があり、後漢時代末期に東海君を祀ったものである。

宋時代に建てられ、元に壊され、西暦1989年に修復されたのである。亭取張騫様は、星槎仙化の物語により命名されたのである。古代の文人墨客は海を訪れる場所であった。宋時代の有名な詩人蘇東坡様はここを訪れて遊覧し、「乗槎亭」という詩を書いたのである。

承露盘という物は孔望山の山頂にあり、山を見下ろし、道教で道士たちが錬丹用のものである。その左上には、道士たちが露を受けるための切れ目がある。その体積は非常に大きくて、国内でとても珍しいである。中国の最初の皇帝——夏様が天を祭り、海を祭るための器具である。

これは円形の巨石で、全体がマントーのようでもあり、鳥の頭のようでもある。首と一緒に高さが5.2メートル、直径が2.87メートルである。饅頭石の頂部には一つのはっきりした碑の溝の跡が彫られ、古代の碑座の用としてのものである。